詩篇87-88 ; ローマ13

詩篇

第87篇

87:1主が基をすえられた都は聖なる山の上に立つ。
87:2主はヤコブのすべてのすまいにまさって、
シオンのもろもろの門を愛される。
87:3神の都よ、あなたについて、
もろもろの栄光ある事が語られる。〔セラ
87:4わたしはラハブとバビロンを
わたしを知る者のうちに挙げる。
ペリシテ、ツロ、またエチオピヤを見よ。
「この者はかしこに生れた」と言われる。
87:5しかしシオンについては
「この者も、かの者もその中に生れた」と言われる。
いと高き者みずからシオンを
堅く立てられるからである。
87:6主がもろもろの民を登録されるとき、
「この者はかしこに生れた」としるされる。〔セラ
87:7歌う者と踊る者はみな言う、
「わがもろもろの泉はあなたのうちにある」と。

第88篇

88:1わが神、主よ、わたしは昼、助けを呼び求め、
夜、み前に叫び求めます。
88:2わたしの祈をみ前にいたらせ、
わたしの叫びに耳を傾けてください。
88:3わたしの魂は悩みに満ち、
わたしのいのちは陰府に近づきます。
88:4わたしは穴に下る者のうちに数えられ、
力のない人のようになりました。
88:5すなわち死人のうちに捨てられた者のように、
墓に横たわる殺された者のように、
あなたが再び心にとめられない者のように
なりました。
彼らはあなたのみ手から断ち滅ぼされた者です。
88:6あなたはわたしを深い穴、
暗い所、深い淵に置かれました。
88:7あなたの怒りはわたしの上に重く、
あなたはもろもろの波をもって
わたしを苦しめられました。〔セラ
88:8あなたはわが知り人をわたしから遠ざけ、
わたしを彼らの忌みきらう者とされました。
わたしは閉じこめられて、のがれることはできません。
88:9わたしの目は悲しみによって衰えました。
主よ、わたしは日ごとにあなたを呼び、
あなたにむかってわが両手を伸べました。
88:10あなたは死んだ者のために
奇跡を行われるでしょうか。
なき人のたましいは起きあがって
あなたをほめたたえるでしょうか。〔セラ
88:11あなたのいつくしみは墓のなかに、
あなたのまことは滅びのなかに、
宣べ伝えられるでしょうか。
88:12あなたの奇跡は暗やみに、
あなたの義は忘れの国に知られるでしょうか。
88:13しかし主よ、わたしはあなたに呼ばわります。
あしたに、わが祈をあなたのみ前にささげます。
88:14主よ、なぜ、あなたはわたしを捨てられるのですか。
なぜ、わたしにみ顔を隠されるのですか。
88:15わたしは若い時から苦しんで死ぬばかりです。
あなたの脅しにあって衰えはてました。
88:16あなたの激しい怒りがわたしを襲い、
あなたの恐ろしい脅しがわたしを滅ぼしました。
88:17これらの事がひねもす大水のようにわたしをめぐり、
わたしを全く取り巻きました。
88:18あなたは愛する者と友とをわたしから遠ざけ、
わたしの知り人を暗やみにおかれました。


ローマ

第13章

13:1すべての人は、上に立つ権威に従うべきである。なぜなら、神によらない権威はなく、おおよそ存在している権威は、すべて神によって立てられたものだからである。13:2したがって、権威に逆らう者は、神の定めにそむく者である。そむく者は、自分の身にさばきを招くことになる。13:3いったい、支配者たちは、善事をする者には恐怖でなく、悪事をする者にこそ恐怖である。あなたは権威を恐れないことを願うのか。それでは、善事をするがよい。そうすれば、彼からほめられるであろう。13:4彼は、あなたに益を与えるための神の僕なのである。しかし、もしあなたが悪事をすれば、恐れなければならない。彼はいたずらに剣を帯びているのではない。彼は神の僕であって、悪事を行う者に対しては、怒りをもって報いるからである。13:5だから、ただ怒りをのがれるためだけではなく、良心のためにも従うべきである。13:6あなたがたが貢を納めるのも、また同じ理由からである。彼らは神に仕える者として、もっぱらこの務に携わっているのである。13:7あなたがたは、彼らすべてに対して、義務を果しなさい。すなわち、貢を納むべき者には貢を納め、税を納むべき者には税を納め、恐るべき者は恐れ、敬うべき者は敬いなさい。
13:8互に愛し合うことの外は、何人にも借りがあってはならない。人を愛する者は、律法を全うするのである。13:9「姦淫するな、殺すな、盗むな、むさぼるな」など、そのほかに、どんな戒めがあっても、結局「自分を愛するようにあなたの隣り人を愛せよ」というこの言葉に帰する。13:10愛は隣り人に害を加えることはない。だから、愛は律法を完成するものである。
13:11なお、あなたがたは時を知っているのだから、特に、この事を励まねばならない。すなわち、あなたがたの眠りからさめるべき時が、すでにきている。なぜなら今は、わたしたちの救が、初め信じた時よりも、もっと近づいているからである。13:12夜はふけ、日が近づいている。それだから、わたしたちは、やみのわざを捨てて、光の武具を着けようではないか。13:13そして、宴楽と泥酔、淫乱と好色、争いとねたみを捨てて、昼歩くように、つつましく歩こうではないか。13:14あなたがたは、主イエス・キリストを着なさい。肉の欲を満たすことに心を向けてはならない。


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